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北海道の帰り、フェリーの都合で16日(木)に本州に渡ったので、高速料金上限1000円を活用するには、一日にどこかで過ごさなければならない。八甲田山(北八甲田)には幾度となく来ている。樹氷の季節(3月)、初夏(6月)、秋(9月と10月)。が、高山植物が最盛期(と思われる)7月上旬はまだだった。そこで、八甲田山に登ることにした(7月17日)。ルートはいつもの、酸ヶ湯から八甲田大岳に登り、美しい上毛無・下毛無の湿原を歩いて酸ヶ湯に戻る周回コースである。

地獄湯の沢[八甲田大岳4㌔}の案内板が立つ登山口から樹林帯を1時間ほど歩くと、硫黄の臭いが鼻をつく「地獄湯の沢」のガレ場になる。名前のとおり、沢の流れの所々でガスが吹き上げている(写真左、真下に見えているのは酸ヶ湯)仙人岱から大岳
ガレ場を登りつめると 再び 樹林の中の道。傾斜は緩やかで、沢の流れも心地よく、ホッと一息つく。木道が敷かれ、さらに傾斜が平坦になると、仙人岱という小湿原。八甲田清水が滾々と湧き出る所に休憩テラスが作られている。行手正面には八甲田大岳(写真右)。楽そうに見えるが、登ってみると なかなか きつい。仙人岱は高山植物の“小”宝庫。目だったのはチングルマの群生、すでに果穂になった集団もいる。その他、コイワカガミハクサンチドリイワイチョウヒナザクラ?など。コバイケイソウが一株、咲き残りだろうか?

南八甲田の山々4,5分の休憩ですぐ出発していくパーティーを 数組 見送り、私たちも重い腰を上げた。小岳経由高田大岳への道を右に分け、八甲田大岳へ。お花畑が終わり、樹林帯の急坂。ギンリョウソウが妖しげな美しさをもって ひっそりと 咲いている。森林限界近く、明るくなった草冠の斜面にはヨツバシオガマクモマニガナ。振り返ると、南八甲田の山並みが美しい(写真左)鏡沼
※写真奥の山並みが南八甲田。中央の小山(硫黄岳)の北面(写真では手前)を西から東へ(写真では右から左へ)歩いてきた。T字路の左側、茶色い地面がむき出しになっているあたりが仙人岱の休憩所があるところ。T字路の先、森の中に赤い屋根の仙人岱避難小屋が見える。山頂一等三角点
見とおしはいいが、足元は急なガレ場を あと 100mも登れば山頂というところに、いつも満々と水を蓄えた静かな沼がある。八甲田山の噴火口のひとつ、鏡沼(写真右)。サンショウウオが棲んでいるという。
一登りで“一等三角点”がある八甲田大岳山頂(標高1584.4m、写真左)。一等三角点は設置間隔約40㌔、全国で約一千点あるそうだ。快晴であれば、太平洋と日本海が同時に眺められ、岩木山や岩手山も見えるというが、梅雨の最中の晴れ間、そこまでは望めない。昼食には早く、150m降れば、かっこうの休憩場所があるので、一息だけ入れて下山した。

急坂に作られた階段を降り、ガレ場から背丈の低い森の中に入ると、小さな雪渓が残っていた。そばに ミツバオウレンがいくつか咲いている。その名のとおり、3枚集まった小さい葉から 細く 伸びた茎の先に白い花が一輪、花びらのように見えるのは“ガク”だそうだ。
降りきって、井戸岳との鞍部に建つ大岳避難小屋(標高1430m)の前に、スタンド風に設えられたベンチの一つに座る。仰向けになって青空を眺める。実に気持ちがよい。一度くらい、ここから井戸岳・赤倉岳を回って、毛無岱を歩こうと思うのだが、今日も 4,50分の大休止後、直接、毛無岱へ向かった。

上毛無岱毛無岱(けなしたい)は上毛無岱と下毛無岱に分かれ、それぞれ、1100m前後、1000m前後の台地に広がる高層湿原。広さはほぼ同じ。5年前、初めてその景観を眼にしたとき、そのあまりの素晴らしさに言葉が出なかった。下毛無岱
まず、大岳避難小屋から道が樹林帯の急坂になり、展望が効かなくなる前に、上毛無岱を俯瞰する(写真右)。つぎに、上毛無岱の湿原を歩き、上毛無岱と下毛無岱をつなぐ木の階段から下毛無岱を一望する(写真左)。最後に、下毛無岱の湿原を歩く。
歩いたことはないが、八甲田大岳に登らずとも、ロープウェイ山頂駅(田茂泡岳)の遊歩道(八甲田ゴードライン)と上毛無岱の上端を結ぶルートもある。

赤倉岳・井戸岳・大岳(上毛無岱)上毛無岱から見る右から八甲田大岳、井戸岳、赤倉岳(写真右、12:26)ワタスゲの白い果穂が緑の草原に揺れ、池塘のそばでは水面にその姿を映している。標高が高いせいであろう、仙人岱ではまだ白い花を付けていたチングルマは ほとんど “稚児車”となって風に廻っていた。赤倉岳・井戸岳・大岳(下毛無岱)
下毛無岱から見る右から八甲田大岳、井戸岳、赤倉岳(写真左、真ん中を横切る台地が上毛無岱、12:48)。ここも 一面 ワタスゲの白い穂波。池塘には、花期が終わったミツガシワ。湿原出口近くでは、キンコウカの黄色い群落に眼を奪われた。
毛無岱は素晴らしい。ことに上・下の“二段構成”なぞ、自然の造詣の『妙』である。しかし、今回は“広さ”を さほど 感じなかった。広大な雨竜沼湿原を歩いたあとだからだろうか。

下山口は酸ヶ湯温泉の裏。ここに「辰五郎清水」という自然水がある。飲料水としても もちろん ありがたいが、もっと助かるのは、泥にまみれた登山靴やスパッツ、ストックを備え付けの大小のタワシでゴシゴシ洗えること。汗を流すほうは ふつう 「酸ヶ湯」だが、大館市内の温泉に行った。

仙人岱の花
ミヤマリンドウハクサンチドリとミヤマシシウドチングルマ1チングルマ2コイワカガミコバイケイソウ
シナノキンバイソウイワイチョウヒナザクラ?上段左から…ミヤマリンドウ、ハクサンチドリ(紫)とミヤシシウド(白)、チングルマ2景、コイワカガミ、コバイケイソウ(咲き残り?)。
下段左から…シナノキンバイソウ、イワイチョウ、不明(ヒナザクラ?)

八甲田大岳の花
ギンリョウソウヨツバシオガマクモマニガナミツバオウレンミツバオウレン2左から…ギンリョウソウ、ヨツバシオガマ、クモマニガナ、ミツバオウレン2題。

上毛無岱の花
ワタスゲ映す池塘ワタスゲチングルマ(果穂)1チングルマ(果穂)2
アカモノ?
上段左から…ワタスゲ2態(「水面に穂映すワタスゲ」と「水面に穂垂れるワタスゲ」)、チングルマ2題(「風にたなびく稚児車」)。下段左…不明

下毛無岱の花
ワタスゲと大岳ミツガシワミツガシワキンコウカ1キンコウカ2ハクサンシャクナゲ
左から…ワタスゲ、ミツガシワ2題(「池塘に生えるミツガシワ」と「水面に影映すミツガシワ」)、キンコウカの群落、キンコウカ、ハクサンシャクナゲ(咲き残り?)。
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礼文島のトレッキングコースは4つある。4時間コース(アツモリロード)、礼文林道コース(ウスユキロード)、桃岩展望コース、そして4時間コースの延長で西海岸を完歩する8時間コース。天候が回復した11日、4時間コースと礼文林道コースを歩いた。

4時間コース
ルート1スコトン岬とトド島8時間コースを歩くつもりで、香深フェリータ-ミナル6時15分発(始発)の路線バスに乗る。但し、バスは民宿の前で臨時停車してくれる。島北端のスコトン(須古頓)着7時17分。アワビコタン。 
ストコン岬とトド島を撮って(写真→)出発(7:30)、バスで来た道を10分ほど戻り、アワビコタン(鮑古丹)への林道へ右折(写真↑)する。スカイ岬までは、8時間コースは4時間コースと同じルートを歩く。林道を離れて小径に入り、小高い丘を越えると、アワビコタンの浜が見えた(写真←)。
アワビコタンへ降る。“コタン”とは“集落”という意味、民家数軒が建つだけの静かな浜から鳥居が立つ斜面を登り(写真↓左、対岸はスコトン岬、東海岸へ通じている林道と分かれて、ゴロタ岬(ゴロタ山)へ。ゴロタ岬までは150mほどの登りである。エゾカンゾウエゾシモツケソウレブンシオガマエゾノシシウドチシマフウロなどの高山植物が“海抜0㍍地帯”の斜面一面に咲いているさまは、『花の浮島』と呼ばれるにふさわしい(写真↓中左と右)
[スコトン岬2.5㌔/ゴロタ岬0.6㌔]地点を過ぎ(写真↓中、8:15、この日一番の急登となる。振り返ると、スコトン岬とアワビコタンの浜が美しい(写真↓中右)。斜面の花は いっそう 賑やかになった。
シモツケソウ咲く海岸エゾカンゾウ咲く海岸ルート2ゴロタ岬からスコトン岬ゴロタ岬斜面のお花畑

ゴロタ岬からのゴロタ浜への道ゴロタ岬からゴロタ浜ゴロタ岬ゴロタ岬(写真→左、8:35-40。地理的には、ここはゴロタ山(海抜180m)で、岬は突き出た断崖下の岩礁である(下の写真の中央)。南には、これから降るゴロタ浜が大きな弧を描いている(写真↑花はレブンシオガマ、エゾノシシウド、エゾニュー、集落は鉄府
ゴロタ岬からの道は緩やかなアップダウンのあと(写真↑右花はエゾノシシウド、急坂になった。おおかた階段がついているが、昨日の雨でぬかるみ 歩きにくい。
ゴロタ浜2浜から見るゴロタ岬チシマフウロ(ゴロタ岬~ゴロタ浜)チシマフウロが群生している(写真→)。これまでにもチシマフウロはあちこちに咲いていたが、群生は少ない。浜に降り立つ。ゴロタ岬(ゴロタ山)は険しい断崖となって海に落ちていた(写真→)。隆起した陸が波に浸食されてできた“海食崖”だそうだ。白波が打ち寄せる浜を鉄府へと進む(写真↑)

ルート3スカイ岬への上りルート4西上泊とスカイ岬集落に入る前に[<浜中方面/8時間コース(澄海岬)1.5㌔>]と書かれた案内板が立っていた(写真←、9:45。左へ行けば東海岸の浜中へエスケープできる。右はスカイ(澄海岬)、8時間コースとしか書いてないのはちょっと手落ちだが、4時間コースも同じである。

香深の観光案内所で、「8時間コース」について予備知識を得ていたので、家に入ろうとしていたご年配を呼び止め、垣根越しに 『ウエンナイ(澄海岬からコースタイムで200分)付近は波が高いときは危険だそうですが、この波ではどんな様子でしょうか』と尋ねると、『ウエンナイは行ったことがないのでよく分からないが、今日の波はふつう。それより、この時間(10時前)にこのあたり(鉄府)では 遅すぎるのでは?!』というご指摘。
スカイ岬から8時間コースに入ると、東海岸へのエスケ-プルートはない。また、8時間コースの終点にバス停や集落はなく、最寄りのバス停(香深井)まで2㌔ぐらいあることが分かっている。8時間コースを歩くとしたら、花や海岸線のゆっくり鑑賞しているゆとりはない・・・ この時点で、頭は『4時間コース』にスイッチ、スカイ岬から浜中バス停(4時間コースの終点)にエスケープすることにした。


集落が切れたところから、またエゾカンゾウエゾシモツケソウ?咲く斜面に取り付く(写真↑)[8時間コース(澄海岬)1.2㌔]地点(写真↑、10:05から やや 急坂となり、ピーク(海抜102m)を越えると、西海岸一の大きな漁港西上泊が見えた(写真↑)。スカイ岬への坂道を登っている一団は観光バスの客だろうか?
スカイ岬スカイ岬ウミネコ休む岩礁岬を歩くウミネコの夫婦スカイ岬(10:35-11:10)。4時間コースに短縮することに決めていたので、[澄海岬]の木柱(写真←)の前のベンチを陣取り、民宿で作ってもらったおかずタップリの弁当を広げる。
岬からコース随一?の景勝、断崖に囲まれた入江を見る。奥の断崖はゴロタ岬(写真↑)。たくさんのウミネコが、人を寄せ付けない岬の先の岩礁で羽を休めていた(写真↑)。柵の向こうの突き出た崖の上を、つがいだろうか、2羽のウミネコが仲良く歩いていた(写真↑)。スカイ岬は礼文島観光のポイント、入れ替わり立ち替わり 上ってくる観光客が引きも切らない。
私たちも礼文島に渡った昨日、雨風の中、定期観光バス3時間コースで とりあえず島 を周遊した(スカイ岬、スコトン岬、桃岩・猫岩)。その時のバスガイドの話だが、スカイ岬に海中公園を作る計画があったが、“食べる魚”はたくさんいるが“見る魚”が少ないという理由で、中止になったそうだ。そんなものができていたら、せっかくのこの景観が台無しになっていたろう。貴重な植物に 少なからず 害を及ぼしていただろう。それでなくとも、礼文島の植物の種類は激減しているらしい。

ルート5西上泊から浜中までは3.3㌔。観光バスの移動ルート、路線バスは通らない。[8時間コース]の道を右に見送り(写真→、11:20、レブンアツモリソウの群生地(花期:5月下旬~6月中旬)のそばを歩き、浜中バス停に到着(11:50)。バス停には すでに 4時間コースを歩いただろう10名ほどの人がいた。中に、トレッキング中、後になり先になりした上品な初老の紳士がいたが、『花を愛でたり写真を撮ったり、楽しんで歩くには、8時間コースは“8時間”では無理ですね』と私たちと同じ感想だった。
浜中発12時5分、香深着12時53分。彼の紳士は、 これから礼文岳(490m)に登ります、と言って内路でバスを降りた。私たちは、レブンウスユキソウが咲いている(はずの)礼文林道コースを歩く。

4時間コースの花々
レブンシオガマタカネナデシコレブンソウハマエンドウミヤマオダマキキジムシロ
トウゲブキチシマアザミ上段左から、レブンシオガマ(ヨツバシオガマ)、タカネナデシコ、レブンソウ、ハマエンドウ(?)、ミヤマオダマキ(花期5月下旬~6月下旬、咲き残り)、キジムシロ(?、花期5月上旬~6月下旬)。
下段左から、トウゲブキ(花期7月下旬~8月下旬、早咲き)、チシマアザミ(?)。


礼文林道コース

ノゴマ礼文林道入口礼文林道コースは、香深から西海岸の元地・桃台猫台へ横断する車道から始まる。かなりの勾配で、カーブを2度曲がり、ようやく林道入口(写真→、13:20。その入口で十数名の男女が上を見上げている。その視線の先を追うと・・・、高い木の天辺の枝に、どうやら野鳥らしき黒い姿が。中にガイドがいて、ノゴマと教えていた。
~ズームを目いっぱいに伸ばして(125㍉)撮った写真を、パソコンで等倍に拡大すると、たしかにノド元が赤くノゴマでした(写真↑)
イブキトラノオ咲く海岸元地海岸林道なので ときどき 車が入ってくる。植物のためには、少なくとも 一般車は規制したほうがよいと思うが、なるべく多くの人がレブンウスユキソウを見られるようにすることを優先させたのだろう。そういえば、レブンアツモリソウも車で見ることができるようである。

レブンウスユキソウ群生地道端や斜面にはレブンシオガマチシマフウロ、そして4時間コースでは見なかったイブキトラノオチシマワレモコウ?エゾスカシユリが咲いている。林道を登りつめると、日本海が広がった(写真↑↑)。 ※左の写真は元地漁港、右はメノウ浜、切り立った岩礁は名所の一つ地蔵岩。 そして、レブンウスユキソウ群生地(写真→、14:15-14:45
レブンウスユキソウ5レブンウスユキソウ4レブンウスユキソウ3レブンウスユキソウ2レブンウスユキソウ1レブンウスユキソウ
パネルに、「レブンウスユキソウの花期は7月と8月、アルプスの高原に咲く『エーデルワイス』の仲間で、日本では、ヒナウスユキソウ、ミヤマウスユキソウ、ハヤチネウスユキソウ、エゾウスユキソウなどそれぞれ微妙な違いがある・・・」と解説があった。このうち、ミヤマウスユキソウは四阿山で、最もエーデルワイスに近いといわれるハヤチネウスユキソウは(名前の通り)早池峰山で見たことがあるが、ハヤチネウスユキソウとの違いは分からない。どちらも銀白色の毛がいっぱい付けて気品あふれる姿をしている。ミヤマウスユキソウはほとんど毛が無かったと記憶している。
ここから4.6㌔先に進めば「8時間コース」の終点である。次回はレブンアツモリソウ咲く頃、礼文林道からウエンナイあたりまで歩いてみたい。

その他の花々
チシマフウロレブンシオガマイブキトラノオエゾスカシユリ?左から、チシマフウロ、レブンシオガマ、エゾスカシユリ、名前不明(林道入口近くの木陰で)。
エゾシモツケソウレブンキンバイソウエゾノシシウド左から、エゾシモツケソウ、レブンキンバイソウ、エゾノシシウド。これらは香深市街の民家の道路わきや川べり咲いていました。香深から利尻岳
右は香深市街の高台に上がって撮った利尻岳です。
翌日(12日)は北海道に来て一番の上天気、フェリーから、刻々と変わる利尻岳の姿を満喫しながら、稚内に戻った。また 稚内に近づいたころ、地平線にサハリン(樺太)の島影が見えた。ある種の感慨をもって眺めました。

猫岩桃岩※桃岩・猫岩※
礼文島トレッキングには、島の南端を歩く「桃岩展望コース」もある。写真は、昨日(10日)、定期観光バスでまわった桃台猫台から撮った桃岩と猫岩。雨に傘もさせない強い風の中の周遊でした。
8日午後稚内に入り、時おり小雨降る中、2つの日本最北端、「稚内駅の線路」と「宗谷岬」を観光。10日~12日、礼文島に渡ることに決め、宿の手配などしたあと、9日はサロベツ原野に行った。“梅雨がないはず”の北海道に来て、天気が良かったのは7日だけ、この日も空はどんよりと曇っていた。関東地方も『梅雨明け』宣言が出たというのに。 ※その後 沖縄の除き、日本列島すべて梅雨に逆戻り

サロベツ原生花園豊富ビジターセンターサロベツ原生花園(豊富ビジターセンター)
観光名所でたくさんの人で賑わっていたが、散策できるところは ごく 一部、1.1㌔と分かってガッカリ(サロベツ原野は約200平方㌔、山手線内の倍の面積がある)。センターのスタッフに尋ねると、10㌔ほど南の幌延ビジターセンターからパンケ沼まで木道が敷かれている。ペンケ沼には行けないが、という話。さっそく、南へ移動した。

下サロベツ原野・長沼幌延ビジターセンター幌延ビジターセンター(下サロベツ原野)
こちらは観光バスのルートになっていないらしく、豊富ビジターセンターとは 対照的に 静かなところだった。センターは長沼という湖畔に建っており(右の写真1枚目に小さく写っている)、木道は長沼からパンケ沼まで[2987m](木道に500mおきぐらいに、下の写真のような距離板が貼ってある)。下サロベツ原野木道の距離板
ここは原生花園より植生が豊富なようだ。アヤメの類、トキソウあるいはサワランツルコケモモオゼコウホネ、そして原生花園のように群生していないが、エゾカンゾウなど。トキソウとサワランの区別はむずかしい。コモチカナヘビ
ササ原の中の木道では、コモチカナヘビがよく“日向ぼっこ?”をしており、注意して歩かないと踏みつけそうになった。ヘビといってもトカゲの種類で、日本では道北だけに生息している貴重種、特徴は卵胎生だそうだ。おなかが大きいのは赤ちゃんがいるせい?(写真)、繁殖期は6月~7月というからあり得る。

パンケ沼1パンケ沼2パンケ沼3パンケ沼、面積3.5平方㌔という大きな沼。国道40号から車道が通じていて車でも来ることができるが、やはり木道を歩いてきたほうがいい。北にペンケ沼がある。
北海道には“パンケ・・・”、“ペンケ・・・”という地名が多いが、ちなみに “ペンケ”はアイヌ語で“上”、“パンケ”は“下”という意味です。

エゾカンゾウツルコケモモノハナショウブカキツバタタチギボウシオゼコウホネ下サロベツ原野で見た花
左から、エゾカンゾウ、ツルコケモモ、ノハナショウブ、カキツバタ、タチギボウシ、オゼコウホネ。
トキソウサワラン?トキソウ?サワラン??左から、トキソウ、サワラン?、トキソウ?、サワラン?? ※ネットによれば、サワランはトキソウと時期を同じくして(トキソウ:6月下旬~7月中旬、サワラン:7月中旬~7月下旬)同じような場所に生えるが、色が濃紅紫色であることと(トキソウは薄紅色)、花があまり開かないことなどで識別できる。とくに背萼片はトキソウのように直立することはない。トキソウより数は少ない。 とすると、4つは全部“トキソウ”のようでもあります。
雨竜沼湿原は道央西部、増毛山地にある標高850mの高層湿原。『日本三百名山登山ガイド(暑寒別岳)』でその存在を知って以来、一度は訪れてみたいと思っていました。今回の北海道旅行で、唯一行き先を確定していたところです。
7日、登山口から高度差300m、距離4㌔を歩いてたどり着いたそこは まさに 別天地に来たかのよう。ワタスゲ・エゾカンゾウ・コバイケイソウなどが咲き乱れる、東西4㌔・南北2㌔という広大な緑の草原に立つと、魂が抜けていくような感じでした。大小数々の池塘、そして彼方には、まだ雪を残す暑寒別岳・南暑寒岳のたおやかな起伏。『北海道の尾瀬沼』とも呼ばれるそうですが、人影はほとんどありません。

白竜ノ滝道標1ペンケペタン川南暑寒荘雨竜町から30分ほどで南暑寒荘(写真、素泊まり)が建つ登山口へ、登山届を出し、環境整備協力金(\500/人)を支払って出発(7:15)。ペンケペタン川の清流(写真)に沿った林道を歩き、立派な赤い吊橋を渡ると[雨竜沼湿原入口まで2200㍍/南暑寒岳まで8200㍍]の道標(写真)。いちおう南暑寒岳を目指しているが、かなりのロングコースだ。登山道らしくなり、やがて大きな水音が聞こえてきて 右手に 滝が現れた。白竜ノ滝(写真)。落差36mという見事な滝、滝壺に下る道もあったが、パスした。2つ目の吊橋を渡ると急登となった。橋は頑丈な作りだったが、例年10月中旬~6月中旬まで撤去されるそうだ。

湿原入口湿原テラス道標2湿原1湿原2
視界がパッと開けて、雨竜沼湿原の東端に到着。湿原の向こう、真正面に目指す南暑寒岳と右に暑寒別岳が美しい。雨竜沼湿原は外来種の進入が問題になっていて、入口を流れる小沢に靴洗い場がある。広い湿原ただ1カ所の湿原テラスで休憩後(9:00-9:20)、南暑寒岳の登り口にある展望台に向かう。木道は湿原テラスのすこし先で二つに分かれ、湿原の奥で合流している。時計回りの一方通行だ(写真中)。
歩いている人はほんの数人、それも単独の人だけ。ワタスゲが今を盛りと白い穂の波を作り、深黄のエゾカンゾウの群落が彩りをつける。2,3箇所だが、ハクサンチドリシナノキンバイソウの群生もあった。びっくりしたのはコバイケイソウの多さ、今年は当たり年なのだろうか? 池塘やその近くにはミツガシワイワイチョウチングルマはもうほとんど果穂になっていた。
展望台から湿原俯瞰道標3南暑寒岳へ湿原の西端から100mほど登ると湿原展望台、湿原(湿原テラス?)から1.5㌔である。湿原の中に身をおくのもいいが、ここから俯瞰する雨竜沼湿原(写真)もまた素晴らしい眺めである。いかに池塘が豊かであるかが分かる。山がV字に切れたところからペンケペタン川が白竜ノ滝、南暑寒荘へと流れ落ちている。展望台から南暑寒岳へは3000㍍(写真)、ササを切り開いた単調な道だった(写真)。

湿原全貌南暑寒岳山頂南暑寒岳頂上(12:00-12:15)、標高1296m。振り返ると、誰に会うこともなく登ってきたササ原の中の道が顕著、その先に雨竜沼湿原が遠い。いちだんと高所から見る湿原は、いっそう池塘が目立つ。湿原を蛇行するペンケペタン川も垣間見える(写真:撮影時焦点距離78mm、フィルム換算120mm程度)。
ここから暑寒別岳を越え、増毛町側へ下る縦走コースもあるが、下山口(暑寒荘)まで約6時間の健脚向きコース、私たちは往路を帰った。湿原展望台(13:20-13:25)、湿原テラス(14:10-14:35)。下山届を出し(15:40)、天候悪化という予報(また体力的にも厳しい)で、明日計画していた増毛側からの暑寒別岳往復は取りやめ、オロロンライン(天売国道)を北へ向かった。

群別岳暑寒別~群別暑寒別岳南暑寒岳からの山岳展望
増毛山地の最高峰:暑寒別岳(1491m、右の写真)からカメラを南にふって、群別岳(左の写真:中央の三角)と尾白利加岳(同:左)。中央の写真、暑寒別岳と群別岳の間の奥の山は雄冬山。その向こうは日本海です。

湿原の群落・群生
ワタスゲ・エゾカンゾウ・コバイケイソウエゾカンゾウとコバイケイソウワタスゲとエゾカンゾウワタスゲコバイケイソウ
コバイケイソウハクサンチドリシナノキンバイソウ上の段 左から、ワタスゲ・エゾカンゾウ・コバイケイソウ、エゾカンゾウとコバイケイソウ、ワタスゲとエゾカンゾウ、ワタスゲ、コバイケイソウ。下段 左から、コバイケイソウ、ハクサンチドリ、シナノキンバイソウ。

ペンケペタン川と池塘
ミツガシワ咲く池塘湿原を蛇行するペンケペタン川ペンケペタン川岸の群落ミツガシワ生える池塘雲映す池塘

湿原の花
コバイケイソウワタスゲエゾカンゾウハクサンチドリイワイチョウシナノキンバイソウチシマフウロ
ゴゼンタチバナオオタチツボスミレヒオウギアヤメミズバショウ上の段 左から、コバイケイソウ、ワタスゲ(綿毛は花のあとの果穂)、エゾカンゾウ(エゾゼンテイカ?、ゼンテイカはニッコウキスゲの別名)、ハクサンチドリ、イワイチョウ(葉の形が銀杏に似ている)、シナノキンバイソウ(エゾキンバイソウの別名がある)、チシマフウロ。下段 左から、ゴゼンタチバナ(南暑寒岳への登山道で)、オオタチツボスミレ、ヒオウギアヤメ(葉の出方が檜扇-ヒノキの薄板を重ねた扇で古く宮中などで使用-に似るとか)、そして一つだけ残っていたミズバショウ。
洞爺湖は函館から道央・道北へ、道北・道央から函館への移動中の“立寄り”観光。行きは面白い、帰りは可愛い発見がありました。
洞爺湖1北海道は大きい。道ナビで検索すると、函館から稚内まで556km(一般道、距離優先)でした。日程の三分の1は移動、写真は、6日、函館から雨竜町を目指した途中、洞爺湖畔で一服入れたときの発見です。場所は、浮見堂のすこし北、小公園といわれるところ。立派な注意板が立っているところを見ると、もの言わぬ彼女(彼?)、一時期、不届きなキャンパーに悩まされていたようです。

洞爺湖2帰路(旭川~富良野~日高峠~室蘭(泊)~森町~恵山(泊)~函館)、再び、洞爺湖に立ち寄りました(14日)。往路と同じように小公園に駐車し、浮見堂(左の写真)まで湖岸を散歩していると、水鳥の親子がいました。河秋沙1
子供は6羽、はじめ思い思いに遊んでいましたが、私が写真を撮ろうと近づくと、母親は警戒の鳴き声を発し、子供を連れて 沖へ沖へと 泳いでいきました。 右の写真:遊びに夢中の1羽がまだ離れたところにいるので、母親が『早くおいで』と呼んでいます。その子はびっくりするようなスピードで、母のもとに“走って”きました。まさに 走ってきたという表現がピッタリです。
下の写真1枚目:1羽は親の背の上、もう1羽が乗ろうとしています。2枚目:子を降ろして(落として)親は大きく羽ばたき、何かのサインでしょうか? 4枚目:1羽がまた親の背に乗ろうとしています。1枚目から5枚目まで、1,2分の出来事でした。
河秋沙2河秋沙3河秋沙4河秋沙5河秋沙6
水鳥の名は後で調べてみると、カモの種類の河秋沙(カワアイサ)。ユーラシア大陸中北部や北アメリカ大陸北部で繁殖し、日本には冬鳥として北日本に多く渡来。北海道では“留鳥”として少数が繁殖しているのだそうです。

昭和新山洞爺湖4洞爺湖3写真左は洞爺湖、中央は中島。湖のほぼ真ん中にある。写真中は洞爺湖と有珠山(右)と昭和新山(左寄りの小さい三角)、右は中島の端。
写真右は山麓の駐車場から撮った昭和新山(標高398m)。太平洋戦争末に生まれた火山です。学習会など特別なイベントに参加しない限り、登ることはできないようです。もっとも、登りたい気持ちは沸きませんが… 赤茶けた山肌がまだ熱そうです。かっての畑の土が溶岩の熱で焼かれ、煉瓦のように固まったのだそうです。
7月5日(土) 青森から函館、16日(木)函館から青森、八甲田山登山(17日(金))のおまけつきで、北海道を旅しました。内容は、雨竜沼湿原・サロベツ原野・礼文島のトレッキングと稚内・富良野・洞爺湖・函館のサイトシーイングですが、まず、初日(5日)と最終日(15・16日)の函館から・・・

函館夜景5日(日曜)夜の函館山は夜景見物の人でごったがえしていました。三重四重の人波をかきわけ ようやく 最前列から写真(右)を撮ることができました。暗い海の間に浮かび上がる函館市街のイルミネーションは、“世界”三大夜景の一つと呼ばれるにふさわしい見事な光景でした。もっとも 他の2つ、ナポリと香港の夜景は見たことがありませんが。ハリストス正教会聖ヨハネ教会とハリストス正教会
左の写真2枚は、ロープウェイ乗場からホテルに戻る道 撮ったハリストス正教会(左)、聖ヨハネ教会とハリストス正教会(右)。修理中のカトリック元町教会を除き、ハリストス正教会と聖ヨハネ教会は昼間 ゆっくり 観光済み。“ガンガン寺”の愛称を持つハリストス正教会では 折りよく 鐘の音も聞くことができました。

15日(水) 恵山方面から移動し、小雨降るなか、トラピスチヌ修道院とトラピスト修道院を観光。どちらも厳格な規律をもってなるシトー会の修道院、前者が女子のみ、後者が男子のみの修道院です。
トラピスチヌ修道院(写真左の2枚)は正式名称「天使の聖母トラピスチヌ修道院」、恵山から函館市街に入る途中にあります。明治31年、フランスから来た8名の修道女が設立したとか。草創期の修道女たちの生活は困窮を極めたそうですが、火災後、昭和2年に再建されたレンガ造りの美しい建物、緑豊かな広い庭園からは伺いしれません。写真2枚目の円筒の建物に立つ白い像は「ジャンヌ・ダルク」です。
トラピスト修道院(灯台の聖母トラピスト大修道院、写真右の3枚)は、函館市街から20㌔ほど西の津軽海峡に面した丸山の麓にあります。見学は予約制かつ男子のみ。並木道の長いアプローチを 車と徒歩で 門前まで上がり、塀に沿って裏手にまわり「墓地」を、さらに丸山に登る途中にある「ルルド」の洞窟(写真3枚目)を見てきました。設立は明治29年、国内には7つ(内5つはトラピスチヌ)、国外には137(内女子は50)のトラピスト修道院があるそうです。
トラピスチヌ修道院トラピスチヌ修道院(ジャンヌダルクの像)bbbトラピスト修道院トラピスト修道院トラピスト修道院(ルルド)

エゾフウロノミノフスマ立待岬右の写真は立待岬。5日早朝のフェリーで函館に“上陸”したあと、函館山へドライブ、函館朝市どんぶり横丁で朝食を食べ、再び函館山方面へ。駐車場に車をおき、立待岬の海岸まで下りました。植物と周辺の地理に詳しい地元の高齢の男性に会い、いろいろ教わりました。3枚目の写真はチシマフウロ(彼によればエゾフウロ)と分かりますが、2枚目はノミノフスマ(ナデシコ科)というのだそうです。
また、函館山のお勧めの登山ルートの登山口(七曲り口)まで案内してくれましたが、かなりのロングなので、次の機会に実行することにしました。

ホテル金森倉庫の曲尺モニュメント旧函館区公会堂残りの写真は5日と15日、および16日のフェリーの時間までの名所めぐりから。
函館市街には八幡坂をはじめ、函館山から下る坂道がたくさんあります。左の写真は基坂の上に建つ旧函館区公会堂。中の写真はウォーターフロント、金森赤レンガ倉庫の一角にあるモニュメント、屋号の曲尺を象徴しています。ここの赤レンガ倉庫は外見の“古さ”を多く残している点、横浜のそれより風情がありました。旧イギリス領事館高田屋嘉兵衛資料館(の写真)は省略しました。
最後に、右の写真は 5日と15日 泊まった「ホテルニューハコダテ」、旧富士銀行の建物を改造したもので なかなか ユニークでした。夕食は 2晩とも ホテルで聞いた「ラ・コンチャ(スペイン料理)」、これもたいへん美味でした。
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