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今年は9月に入って台風の当たり年。20号が足早に日本の東方海上を去ったあと 21号が発生。しかし 18日でも「沖縄」という予想で、10月15・16日、久しぶりに立山に行った。雪のない立山は初めて(過去2回はいずれも5月)。また今回初めて立山連峰最高峰の大汝山(3015m)に登った。

弥陀ヶ原ウォーク(15日)・・・晴れ
弘法バス停スペーサー未明に有磯海SAを出、立山駅前駐車場に525到着。(駐車場は)さすがにまだ空きが多い。ケーブル(7:00)、バス(7:35)を乗り継いで弘法で下車(8:00)。ケーブルは始発、バスは定期便である。定期便を待つ間にも、臨時を含め 室堂バスターミナル直行便が2,3台発車して行った。週明けの月曜日だが、今年の紅葉は今が見頃という立山はたくさんの人で賑わいそうだ。しかし、弘法(標高約1600m)で降りたのは私たちだけだった。

弘法~追分スペーサー案内図でルートを確認し出発(8:15)。追分まで約2.3㌔、遊歩道(木道)はバス道路につかず離れず。ひっきりなしにバスのエンジン音が聞こえてくる。台地の上に出ると、3年前に登った薬師岳とバスのガイドで覚えた鍬崎山が見えた。鍬崎山には佐々成政の埋蔵金伝説がある。前方には大日連山と天狗岳、その間に 立山(雄山など)が遠く小さく望まれる。
クマザサと紅葉が入り混じる中、ゆるやかな勾配の木道を進む。弥陀ヶ原の方から、家族連れが『私たちは下りで楽です』と言いながら 歩いてきた。子供はまだ小学校低学年ぐらい、弘法からバスで戻るのだろうか? この家族連れ以外、誰に会うこともなく追分に着く。この後も(追分から天狗平まで)パラパラと会っただけ。合わせても20人ぐらいで、弥陀ヶ原を歩く人は意外に少なかった。年間100万人が押し寄せるという立山だが、ほとんどの人は室堂ターミナルのまわりを歩いて、その日のうちに、立山駅に戻るか長野県側の扇沢に降りてしまうかするのだろう。この景色を車窓からだけ、というのはいかにももったいない。

追分弥陀ヶ原1弥陀ヶ原2スペーサー追分でバス道路を横断し[弥陀ヶ原]へ(9:10)。 弥陀ヶ原3スペーサー金色に輝く草原、点在する池塘(立山では餓鬼の田とも呼ばれる)、シラビソの濃い緑の中に黄・オレンジ・赤と様々に色づいた木々…右も左も前も後も 紅葉のまっただなかを歩く。 弥陀ヶ原と天狗山弥陀ヶ原と大日連山とりわけ、称名川を隔てて連なる大日三山(大日・中大日・奥大日)とその谷を埋めた紅葉が素晴らしい(そのアップはこちら)。
弥陀ヶ原ホテル方面への分岐を過ぎ、獅子ヶ鼻岩へ。 ラーメンタイムスペーサー弥陀ヶ原はところどころにベンチがあり、ほどよい休みをとりながら歩くことができる。小さな涸れ沢を渡ったあと、なかでも立派なベンチがあったのでラーメンタイムとする(9:30-10:00)。美景とベンチの二人占めである。
スペーサー称名川一ノ谷の紅葉スペーサー称名川一ノ谷の紅葉アップスペーサー弥陀ヶ原(池塘)
獅子ヶ鼻岩の鎖場称名川一ノ谷木橋快適な木道歩きはこのベンチまで。細い山道を称名川源流部の支流に下り、木橋を渡ると(10:15)、鎖場が連続する岩場の険しい上りとなった。 獅子ヶ鼻岩からの眺めスペーサー幸い、岩にはステップが穿ってあるので足場は確保しやすい。予備知識があった妻は ある程度 想像していたようだが、弥陀ヶ原ウォークをハイキングぐらいに考えていた私にはまったくの予想外のことだった。どうにか獅子ヶ鼻岩に上がり、さらに 岩の突端の“2,3歩”手前まで進んで小休止(10:50-55)。眼下は称名川が削った深い谷(一ノ谷)、前方には弥陀ヶ原の絶景を見渡せるビューポイントだった。
獅子ヶ鼻岩~天狗平3獅子ヶ鼻岩~天狗平2獅子ヶ鼻岩~天狗平1スペーサー獅子ヶ鼻岩から さらに すこし上ると、再び広い高原台地。緩やかな勾配を上って行く。一段高い丘(天狗ノ鼻?)をバスが走る。今日のゴール「天狗平山荘」が見える。が、そこまで まだ距離も高度もある。
木の階段スペーサー灌木の茂る木の階段を昇って天狗平へ。 天狗平1(空と雲)スペーサー誰も来ないので 一とき 木道の上に仰向けになった。真っ青な空を流れる雲の動きが早い。地上は弱いが、上空は強い風が吹いているらしい。見る間に形が変わる。明日登る予定の立山(雄山)が次第に大きくなる。そして、今日初めての剱の鋭鋒を 別山と奥大日の稜線の上に見た。
スペーサー天狗平2(立山)スペーサー天狗平3(ホテル立山など)スペーサー天狗平4(剱岳)スペーサー天狗平4(別山乗越)
天狗平山荘スペーサー追分以後離れていたバス道路に天狗ノ鼻(標高2150m)で近づき、長い竹竿が並んだバス道路を横切り、最後に一登りがあって天狗平山荘に到着した(標高2300m、追分から4.9㌔)。竹竿は除雪の目印のためである。早い時間の到着だったが チェックインできて(13:05)、夕食までの長い時間をのんびり過ごす(お風呂は3~)。 雲湧き上がる剱スペーサー天狗平山荘は正面に剱、左右に立山、大日岳が見える絶好のロケーションにあるが、惜しむらくは正面に“デン”と建つ立山高原ホテルがその景観を妨げていること。
※立山高原ホテルは一度泊まったことがあるが、共済組合員と一般とでサービスに格差があり、あまりいい思いはしなかった。

夕陽スペーサー明日のルートについてオーナーの佐伯賢輔さんに相談する。雄山・大汝山・富士ノ折立を縦走したいが、その後、「別山」をまわって雷鳥平に下りるか、「大走り」という“エスケープルート”を雷鳥平に下りるか、どちらがいいか? 回答は、大走りはザレ場でお勧めできない。大走りを下った人は たいてい ヘトヘトになって帰ってくる。むしろ別山まで行ったほうがよいが、体力に自信がなければ 富士ノ折立から引き返すのがベスト、というものだった。登山地図にも大走りコースは“整備不良”とある! 大走りはやめ、別山まで足を延ばすかどうかは、明日の状況次第ということにする。

天狗平山荘からの夕景
夕陽に染まる剱夕陽に輝く立山三峰残照夕焼けと雲海と白山
①夕照剱 ②立山夕景 ③西空残照 ④夕焼けの空を背に白山が雲海に浮かぶ

夕食後はビデオ観賞会。プログラムは6年前に放送された、タイトルは聞き覚えのある『新日本紀行ふたたび・立山シェルパ村』。山麓の芦峅寺は佐伯性の人が多いが、賢輔さん一族はなかでも“有名人”かつ“名士”らしい。賢輔さんがたびたびビデオに登場した。立山アルペンルートが開通したのは昭和46年、当然といえば当然だが、ガイドの仕事は激減し 芦峅寺の人々の生活は一変。県の環境関係の仕事に携わったり、レストランを開いたり、生業の維持にたいへん苦労しているという。
その後 星を見に外へ。カシオペア座の“W”と北斗七星の“柄杓”が、北極星をはさんで同時に輝き(だいたいどちらかが地平線に隠れている)、真上には北十字星(白鳥座)などなど。みごとなのは(都会ではめったに見られない)カシオペア座から中天を南へ流れる天の川だった。

立山ミニ縦走(16日)・・・晴れ
今日の予定は、雄山・大汝山・富士ノ折立の立山三峰を“縦走”し(立山三山は浄土山・雄山・別山)、富士ノ折立から別山乗越まで足を延ばすか、富士ノ折立で室堂に引き返すかは状況次第。大走りコースを雷鳥平へという選択肢は、山荘オーナーの佐伯賢輔さんのアドバイスで消えた。少なくとも、未踏の立山最高峰の大汝山(3015m)は是が非でも登りたい。
天狗平山荘・剱岳天狗平山荘・白山早朝、6頃から山荘の外に出て日の出を待つ。剱の東壁が朝陽に輝き始める。ついで 大日や鍬崎山、遠く白山にも。 天狗平山荘・日の出スペーサーが、山に囲まれた天狗平の“日の出”は遅い。雄山の右、東一ノ越から大要が昇ったのは(いったん朝食に戻って)7過ぎだった。
あわただしく出立の準備をし、山荘の車で室堂ターミナルへ(7:30-35)。同宿の若い女性二人組は 今日 ひがな一日 天狗平でオコジョを探すというので、送迎は私たち二人だけだった。

室堂平~一ノ越1(室堂平)スペーサー日本最高所の湧き水、全国名水百選にも選ばれている「立山玉殿の湧水(たてやまたまどののゆうすい) 」をプラティパス(水袋)に詰めて出発(7:45)。一ノ越までは立派な石畳の道が続く。およそ“登山道”らしくない道だが、シーズンともなれば、一ノ越まではたくさんの人が歩くだろうから、このくらい広く頑丈に作っておかないと、道端の高山植物を傷めてしまうのだろう。 室堂平~一ノ越2(祓堂)室堂平~一ノ越3(登山道)室堂平~一ノ越4(雷鳥沢分岐)スペーサー周囲を積み石で囲った小さいながらも立派な祓堂がある。5月は雪の下だった。昔、ここまでが下界で、ここから上が神域とされた境界だったという。雷鳥平からの道を合わせてほどなく、一ノ越(膝、雄山は仏様の体に譬えられる)に上がると(8:45)… 一ノ越からの展望スペーサー目の前に黒部峡谷をはさんで、笠ヶ岳から槍・穂高、餓鬼岳・船窪岳まで、北アルプスの雄大な山並みが飛び込んでくる「感動の瞬間」である。今日は八ヶ岳連峰と南アルプスも望むことができた。(山座同定写真はここをクリック)
一ノ越~雄山1一ノ越~雄山2 しばしの休憩のあと、雄山へ(9:05)。道はここからは、大小の石がゴロゴロした 少々 歩きづらいガレ場。勾配も急(一ノ越~雄山は距離1㌔・標高差300m、ちなみに室堂~一ノ越は3㌔・250m)。 一ノ越~雄山4(剱)一ノ越~雄山3(富士)高度を上げるにつれ、笠ヶ岳の右に黒部五郎岳と薬師岳が見え始めた。途中、二ノ越(腰)、三ノ越(肩)の広場はノンストップで通過し、四ノ越(首)。富士山が餓鬼岳の後ろに見えるようになり、剱が稜線越しに頭を出した。

室堂から後になり先になりした若い女性が、石の上にカメラをセットし“記念写真”を撮ろうと苦労している。撮影をかって出る。剱を中央に彼女をその左に配した写真を(モニターで)見て、『いいカメラをお持ちなので(私の一眼レフのこと)、さすがに構図がお上手ですね』と褒められた。ちょっぴり嬉しくなる。あれが薬師岳、あれが燕岳・・・と、ついでに山々の名前を説明する。高い山は初めてというが、足取りはたしかだった。

雄山1(三角点)スペーサー“立山トンネルの真上の急坂”を登って、立山連峰の主峰雄山(五ノ越、頭)に到着(10:15)、一等三角点の標石と説明板がある(標高2991.6m)。槍穂高をバックに一枚。雄山の「標高3003m」は、その先の雄山神社本宮が建っているところ。 雄山3(山頂の様子)雄山2(山頂の神社)月山と同じく、夏は入場料(御祓料)が必要らしいが、今は受付所は閉まり 門は開いている。数段の石段を昇り、しばし、「標高3003m」からの360度の大パノラマとその撮影を楽しむ。槍穂高はもちろん、八ヶ岳連峰や南アルプスの山並みまで見える素晴らしい展望。こんなに遠方まで見渡せるのは おそらく めったにないことだろう。
撮影の真っ最中というのに、自分もアチコチにカメラを向けていた年配の男性が『1枚お願いできますか』と頼んできた。“自己中な御仁”とは思ったが すこし 待ってもらって依頼に応じた。

雄山からのパノラマ
①雄山から南の展望①a 薬師岳①b 笠ヶ岳~水晶岳①c 槍・穂高連峰【南】:①薬師岳から槍穂高まで(山座同定はここをクリック)、①a 薬師岳と五色ヶ原(山座同定)、①b 笠ヶ岳~水晶岳(山座同定)、①c 槍・穂高連峰(山座同定
②雄山から南東の展望スペーサー③雄山から東の展望③a 針ノ木岳と御前沢カールスペーサー【南東】:②富士山・南アルプス・八ヶ岳連峰(山座同定はここをクリック)。【東】:③針ノ木岳・蓮華岳など(山座同定はここをクリック)、③a 針ノ木岳と黒部湖(山座同定
④雄山から後立山連峰④a 爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳④b 鹿島槍・五竜岳・唐松岳スペーサー⑤雄山から北の展望【北東】:④後立山連峰(山座同定はここをクリック)、④a 爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳(山座同定)、④b 鹿島槍・五竜岳・唐松岳(山座同定)。【北】:⑤大汝山・剱岳(山座同定はここをクリック)

ところで、室堂から台形状に見える立山三峰~雄山・大汝山・富士ノ折立~で、主峰は雄山だがその標高は3003m、真ん中の大汝山のほうが高い(3015m)。立山は富士山、白山とともに日本三霊山に数えられている。雄山の山頂には雄山神社本宮があり「立山の神(立山大権現雄山神、本地仏:阿弥陀如来)」が祀られていた。また 大汝山に「白山の神」(白山の一つの峰は大汝山) 、富士ノ折立に「富士の神」が祀られていた。つまり 立山三峰に登れば三霊山のお参りがいっぺんにできるわけである。また 多くの立山曼荼羅の絵には、富士ノ折立のある場所に富士山の絵が描かれているそうだ。
これで、雄山が主峰であること、以前から気にかかっていた富士ノ折立という名前の疑問が解けた。

大汝山分岐スペーサー社務所の前に戻り、大汝山に向かう(10:45)。山崎カールの上部をトラバースするように付いている道は、すこしアイスバーンになっている(立山では10月6~7日初雪が降った由)。念のために携行してきたアイゼンを付ける。 雄山~大汝山3(山崎カール)雄山~大汝山2(室堂平・雷鳥平・天狗平)雄山~大汝山1(登山道)スペーサー眼下には、秋深し、褐色の室堂平の全貌はもちろん、雷鳥平・天狗平まで一望された(その説明はここをクリック)。今年の立山の紅葉は、ここ十数年でいちばん美しいそうだ。その紅葉とこの好天気、“冥土の土産”にもなろうかというラッキーな山行となった。
大汝山スペーサー大汝山は 巨大なケルンのごとく 石が積み重なった岩山で、山頂は“オベリスクふうに”突っ立った大きな岩。雄山の山頂部とはまったく趣きを異にした醍醐味のある山だった。もっとも、雄山ももともとは岩峰で、人間が削って平らにしてしまったに違いない。大汝山は雄山から300㍍離れているだけ。したがって、景観は雄山とたいして変わらないが、北の白馬や剱がより大きく見える。その“オベリスク”の前で記念写真を撮る。

大汝山からのパノラマ
⑥大汝山から北の展望⑥a 剱岳スペーサー⑦大汝山から後立山連峰北部 ⑦a 白馬三山⑦b 唐松・五竜・鹿島槍スペーサー
【北】:⑥富士ノ折立と剱(山座同定はここをクリック)、⑥a 剱岳(山座同定)。【北東】:⑦後立山連峰北部(山座同定はここをクリック)、⑦a 白馬三山(山座同定)、⑦b 唐松・五竜・鹿島槍と北信の山々(山座同定
⑧大汝山から後立山連峰南部⑧a 針ノ木岳と黒部湖スペーサー⑨大汝山から南の展望⑩大汝山から雄山【東】:⑧後立山連峰南部(山座同定はここをクリック)、⑧a 針ノ木岳と黒部湖(山座同定)。【南】:⑨槍穂高など南方の山々(山座同定はここをクリック)、⑩雄山・薬師岳(山座同定はここをクリック)

さて、これから別山をまわるのはくたびれそう、また富士ノ折立はわざわざ往復するほどのことはなさそう。ちょうどお昼時。ここから戻ることにして大汝山山頂に長逗留を決め込み、コンロとコッフェルで調理にかかっていると、調理といってもラーメンとコーヒーだが、『失礼します。ここで弁当を食べさせてください』と、えらく礼儀正しい年配の男性がそばの岩に腰かけた。『どちらから来られました?』、自然と会話が始まる。「大走り」を登ってきたという。大走り!? 天狗平山荘のオーナーのアドバイスで、選択肢から消えていたコースである。道の状況を尋ねると、そんなにたいへんなことはなかった、地図には“整備不良”とあるのでどうかと思ったが、“ふつう”の道だったという。雄山・一ノ越を室堂に戻る案は消去法で残ったもので、やむを得ずというところがある。今宵の宿は雷鳥荘、その点でも下りたところが雷鳥沢である大走りは都合よい。「大走り」を下りることに変更する。
お互いそれぞれの昼食を摂りながら談笑が続く。この方御歳62、私より5つ若いがたいへんな健脚家で、昨日は立山駅から(ケーブル・バスは使わずに)室堂まで歩いたという(宿はみくりが池温泉、四ノ越で会った女の子もみくりが池温泉と言っていた)。東京の人で、奥日光や奥多摩がフィールド。バスの時間に間に合わず、山中でビバークとなり 怖い思いをしたこともある(ツェルトは持っていない)。車ならもっと山域を広げられると思うことしばしばなので、免許を取りたいと思っているなどなど。

大汝山~富士ノ折立富士ノ折立一ノ越を経て東一ノ越を黒部湖に(歩いて)下りるつもりという彼と別れ、大汝山をあとにする(12:35)。 内蔵助カールと鹿島槍スペーサー富士ノ折立との間はかなり広い台地になっていて、閉まっていたが 立派な休憩所があった(その説明はこちら)。富士ノ折立の山頂部には一般道はなく、横を通って(12:50)真砂岳との鞍部へ下る。大汝の“オベリスク”に上って写真を撮っていた若者二人が先を歩いている。大走りの分岐からどうするか見ていたら、別山の方へ登っていった。 大走り分岐富士ノ折立~大走り分岐我々も真砂岳との鞍部、大走り下降点に着く(13:15-13:20)。黒部峡谷側はみごとにおわん状にえぐりとられたカール(内蔵助カール)、その真正面に聳える鹿島槍ヶ岳の堂々とした山容は後立山連峰の盟主にふさわしい(鹿島槍の拡大写真はこちら)。カールの縁に建つ赤い屋根は内蔵助山荘、今年の営業を終わっていた。内蔵助山荘に限らず、稜線の山小屋はほとんど9月下旬~10月上旬で閉まる。
大走り3大走り2大走り1スペーサーザレ場の大走りを下る。左側は岩肌むき出しの立山三峰の迫力ある斜面、右側はなだらかでハイマツの緑に覆われた別山尾根。裾野は黄や赤に染まっている。(山肌の拡大写真はこちら)。 雷鳥沢の紅葉雷鳥沢に架かる橋下るにつれ勾配が急になった。ハイマツの横をジグザグに下りる。立山は日本一の雷鳥の生殖地。ライチョウに出会えないかキョロキョロするが、ピーカンのこの天気、無理なようだ。道はやや荒れているが我々の基準で中難度、大汝山で会った健脚家に感謝である。
下りきったところは石がゴロゴロとした雷鳥沢。河岸が真っ赤に紅葉している。雷鳥沢に架かる木橋を渡って雷鳥平。橋は水嵩に応じ、高低どちらかに橋げたを架けるようになっている。今日は低い方。
雷鳥荘スペーサー雷鳥平には広いテント場があるが、テントは一張りもない。剱に登ったのだろうか、撤収を終わった登山者が2,3人、ベンチで休んでいるだけだった。ロッジ立山連峰と雷鳥ヒュッテ(どちらも営業終了)の横を通り、存外、長い坂を歩いて、1545雷鳥荘に到着した。
雷鳥荘の前は地獄谷、盛んにガスを噴き上げ、地獄谷はもちろん雷鳥荘の南側広場も立入り禁止になっていた。地獄谷の温泉を引いているのが、みくりが池温泉、ロッジ立山連峰と雷鳥ヒュッテ、雷鳥荘である。早速、高所2450mの温泉を味わう。温泉の後は、夕食前のひととき、夕陽見物。

雷鳥荘から別山乗越夕陽に染まる立山三峰日の入スペーサー雷鳥荘からの夕景
①雷鳥平のテント場と別山尾根。別山乗越に剱御前小舎が見える。②夕陽に染まる立山三峰。③夕陽と地獄谷(57

夕食後、観星会があった。天体望遠鏡による星空観察は高峰高原以来(2002年4月)。参加者は意外と少なく、3グループ10人足らず。第一幕は8時から、第2幕は木星が昇る9時から。望遠鏡の操作と説明は中橋幸一さん。この方、元?山岳救助隊員で、食事時は山荘の厨房にも入るオールラウンドプレイヤー。第1幕で見せてもらった星々は、①東北の空のカペラ…ぎょしゃ座一等星 ②中天高く輝く白鳥座(北十字星)のβ星アルビレオ…白鳥の嘴部分にある金色と青色の二重星、β星といっても明るさは5番目 ③青白い星々がキラキラと輝く「プレアデス星団」(和名:すばる) ④ガーネット・スター…ケフェウス座の赤色超巨星で太陽の約1400倍、この星を太陽系に持ってくると木星まで飲み込まれてしまうそうだ ⑤リング星雲…こと座にある惑星状星雲、中心に爆発の残骸である白色矮星が見えたような見えなかったような ⑥大小2通りの倍率でアンドロメダ大星雲…“小"はシミのように、“大”はアンドロメダ以外の星も重なり、写真で見るような[渦巻き]ではなかった。ふつうでは[渦巻き型]には見えないらしい。 ⑦最後に、私たちの銀河「天の川(Milky Way)」 第二幕は木星とガリレオ衛星。木星の縞は見えたがタテに2本。ガリレオ衛星(イオ・エウロパ・ガニメデ)も上に2つ下に1つ、カリストは見えず。地球と木星との位置関係で、90度回転して見えることもあるらしい。

称名滝・・・(17日)曇り
2日続いた日の出を待ったが、東の空は赤く染まることなく雲が多い。
早朝の立山スペーサー好天は昨日まで、東の空は雲が多い。太陽は空を赤く染めることなく昇ってしまった。雷鳥荘をチェックアウトし(8:10)、ミクリガ池を経て室堂ターミナルへ。 ミクリガ池とみくりが池温泉大日岳とかさ雲途中、みくりが池温泉でコーヒーとケーキで休憩する。雷鳥には出会えず。室堂ターミナルの周辺はかなりの人で賑わっている。立山は雲に隠れたり晴れたり、大日岳の上に「かさ雲」が出ている。二重のみごとなかさ雲だが 高原バスからスペーサー“かさ雲は天候が崩れる予兆”、早めに山を下りることにする。
高原バスの乗車率は7,80㌫。右に左に展開する車窓の風景に歓声が上がる。とくに剱岳が見えたときは、『剱岳・点の記』効果もあってか、一部の乗客は大騒ぎ。やや西寄りからの剱はなかなか均整のとれた姿だった。いっぽう、北アルプスの女王「薬師岳」は興味を示す人は少なかった。
称名滝スペーサー満車に近くなっていた駐車場に戻り、落差日本一(350m)の称名滝へ(11:15)。称名滝(11:25-12:35)は渇水期。隣りのハンノキ滝(落差500m)はさすがに枯れていたが、思ったより水量があった(拡大写真はこちら)。称名滝は飛竜橋を渡って対岸の展望所に上がることができるが、雪解け期の5月は傘をささなければ渡れないほど水しぶきを浴びる。
再び駐車場に戻り、お昼はコンビニ。立山インターから一気に横浜に帰る。双葉SAで仮眠したが、東名が集中工事ということで大型トラックが中央道に迂回、係員が夜通し車を誘導していた。
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