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2013.10.20
出雲大社と稲佐の浜


※遷宮とは御神体や御神座をほんらいあったところから移し、社殿を修造し、再び御神体にお還りいただくこと。「平成の大遷宮」では、平成20年4月に御祭神である大国主命が本殿から仮殿に移られ、今年5月10日に修造の終わった本殿にお戻りになられた。















次に、それほど待たずに八足門(やつあしもん)で、ニ拝四拍手一拝の出雲方式に則って御本殿に参拝。出雲大社は“縁結びの神様”だが、家内の安穏、とりわけ可愛い孫たちの健やかな成長を祈る。6歳、5歳、3歳、2歳、0歳の一男四女5人、彼らが成人した2,30年後、日本はどうなっているのだろう? 少なくとも“庶民”にとっては、いっそう住みづらい世の中になっているのは間違いない。先ごろ『借金大国にしたのは誰だ [大研究]日本の税金 失われた15年』(文藝春秋9月号)を読み、その憂いを強くした。






現在の本殿(高さ24m)は延享元年(1744)に作られたが、かっては今よりはるかに高く、中古には48m、上古には96mあったと伝えられてきた。平成12年、八足門の前で古代の心御柱が発掘されたことにより、少なくとも“48m”の信憑性が高まっているのは周知のとおりである。心は古代のロマンと現世の反ロマンの間を行き来しながら、境内を出て神楽殿へ。ここでも御朱印(『神楽殿』の御朱印)を頂いたが、朱印・文言とも『出雲大社』と同じものだった(ちょっと失望)。









神迎の道で、あめ玉みたいに実がぶら下がっている蔓を見る。あとで調べると、「スズメウリ」という植物だった。


遷宮といえば、もう終わったのか、まだ続いているのか分からないが、伊勢神宮の弐年遷宮。500億強の巨費もさることながら、毎回、樹齢数百年の檜1万本以上を各地から調達するという。部材によっては樹齢500年以上! どうしてこんなに大量の原木が必要なのかと不思議だったが、建て替えは正宮のみならず、御垣内の建物すべてに及ぶのだそうだ。昨今は用材が枯渇して調達が困難となり、遅ればせながら伊勢の森に植林を始めたらしい。“弐年”遷宮の意義は定かではないらしく、①神道の精神として常に新たに清浄であること、②建築技術を継承するため(一人前になった大工としての寿命は20年?)、などが推測されている。出雲大社の遷宮は傷んだ屋根の修造であり、理由は明らか。
御装束神宝(神の衣服や正殿の装飾や器物等)も新調するのだとか。未曽有の東北大震災から2年、被災地では復興もままならない。今回は中止とか、規模を縮小するとか、別の選択肢もあったのではなかろうか。伊勢神宮には一度行ったことがある(十余年前)。左側がポッカリ空いた正宮は奇異だったし、風の神や水の神を祀るという社もとってつけたようで、感慨は浅かった。
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