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齢70を過ぎ“登山余生”もあと5年か? 登りたい未踏の山は“山”ほどある。もはや夢かなわぬ山も多い。槍、劔、赤石等々。利尻山、宮之浦岳も。そのような中、まだかないそうな夢の一つ、雲ノ平に挑戦した。連休明けを考えていたが、台風16号が進路を北から東に変え『日本列島に上陸する可能性大』との予報に、山小屋の混雑覚悟で、19日夕刻、自宅を出た。予定は、
その日はサービスエリアまたは道の駅に泊まり、20日:新穂高温泉から鏡平山荘まで。21日:双六小屋を経て、稜線・中道・巻道のいずれかで三俣山荘。22日:黒部源流を遡り岩苔乗越から祖父岳を経てあるいは黒部源流を徒渉して雲ノ平。どちらでも早い時間に雲ノ平山荘に入れるので憧れの雲ノ平で日がな半日を過ごす。23日:雲ノ平山荘から(水晶・鷲羽をパスし)双六小屋に直行。翌日が楽になる。24日:双六小屋から新穂高温泉。下山して1泊(ホテルニューホタカ)、山中4泊のロング山旅。
※参考…雲ノ平は5年前に行く機会があったが雲ノ平山荘の建替え年にあたり実行できず。折立から入山し、黒部五郎岳→三俣蓮華岳→雲ノ平→薬師沢周回プランは薬師岳と北俣岳だけに終わる。(⇒ブログ また、3年前、同じようなルートを歩き、今回はパスした鷲羽岳や水晶岳に登頂。最終日は三俣山荘から新穂高温泉まで歩いた。(⇒ブログ

中崎橋左俣林道ゲートスペーサ、タテ長野道みどり湖PAに前泊し(トイレがきれいなのでここに決めた)、安房トンネルを通って(ETCが使えるようになっていた)、新穂高登山指導センターに到着(6:48)。登山届を出し、ホテルニューホタカへ。ニューホタカは宿泊すれば駐車料金が半額となる。ホテルの先が登山口(左俣林道ゲート)なのでたいへん便利。710いよいよ登山開始。わさび平小屋の先、小池新道入口までは作業用車両が入る林道である。わさび平小屋の10ほど手前に笠新道登山口がある。さらにその手前20ぐらいのところに中崎橋という橋があるが、その袂に写真のような無責任な看板がおいてあった。工事車両が通るたび傾きが増すだろうに。
小池新道入口わさび平小屋笠新道入口スペーサ、タテ笠新道は笠ヶ岳の稜線まで4㌔/標高差1400mの急登。TBS『絶景探訪…』で元ノルディック複合日本代表の荻原さんが音をあげそうになったほど。コースタイムは6時間。2組のパーティが登っていった。一組は体格もいい若い男性二人だが、もう一組はせいぜい小学校高学年と見える男の子と父の親子だった。わさび平小屋で軽食休憩(8:28-8:55)し、登山口から2時間余り、小池新道に入る(9:23)。標高差は370m、そんなに上ったと感じなかったのは5㌔という長い道のりだからだろうか?
ところで新穂高の蒲田川は上高地の梓川にあたるだろう。梓川に堰など一つもない。横尾まで流域沿いの美しい逍遥路が続く。しかし蒲田川はどうだろう。砂防ダムや砂防堰だらけ。道も舗装されたりなかったり中途半端。工事はまだ続いている。景観美観を壊すこと甚だしく、新穂高が上高地に比べずっと寂れている大きな要因だろう。梓川は静流で蒲田川は荒川なのだろうか? 蒲田川の対岸に聳える錫杖岳やワサビ平のブナ林など、みどころはたくさん。もっと自然を生かすやり方は無いものだろうか? もっとも上高地のように大混雑するようになるのも困るが…

槍ヶ岳(小池新道)穂高連峰(小池新道)スペーサ、タテ小池新道は双六小屋の経営者であった小池義清が1955年に開いた登山道。自然感を損なわず丹念に積まれた石畳はほどよい段差でデコボコも少なく歩きやすい。その労苦は計り知れないし、その後のメンテもたいへんだろう。氏はその後、鏡平山荘もわさび平小屋も作った。 オコジョスペーサ、タテおかげで私たちのような素人も北アルプスの奥深く入れるようになった。手を汚さない国はそれによって増えた収入に対し増税する。3年前は鏡平山荘まで雨の中を黙々と登った。今日は上天気、やがて奥丸山を間に槍穂高が見え始めた。ここから見る槍の姿は大槍と小槍が離れチョット珍しい。前方を歩いていた青年が立ち止っている。オコジョだ! ライチョウの雛を食べてしまうほどの獰猛さからは想像できない実に愛らしい動物だが、たいへん敏捷でカメラに撮るのは至難。手当たり次第シャッターを押した一枚がどうにかその姿をキャッチしていた。
秩父沢スペーサ、タテオコジョの観察と撮影に時間を取られたので、大石小石が累々と堆積した休憩ポイント秩父沢は休憩なしで通過し(10:36)、1時間ほどでイタドリヶ原(11:22-11:35)。鏡平までのほぼ中間点である。視界が開けてきた。 焼岳と乗鞍岳イタドリヶ原シシウドヶ原スペーサ、タテ
振り返れば焼岳と乗鞍岳が並ぶ。御嶽は雲の中。秩父小沢を過ぎたあたりから始まった急登は途切れることがない。脚がだんだん重くなる。双六小屋1泊で雲ノ平に入る登山者も多いが、私たちには無理なようだ。続いてポイントシシウドヶ原。標高2000mを越え、視界がさらに開けた。見上げる弓折岳・抜戸岳稜線の斜面には 文字通り シシウドが林立している。鏡平までで 唯一 ベンチがあるところ、昼食休憩を取る(12:15-12:35)。エネルギー補給で元気を取り戻し、シシウドヶ原からはコースタイム以内(70→55)で、130鏡平山荘に着いた。

鏡平山荘スペーサ、タテ小池新道入口から3.5㌔/標高差830m、新穂高温泉からの累積では11.4㌔/1200m。無理をして脚でも痛めたら「夢の雲ノ平」が“夢”で終わってしまう。鏡平山荘に泊まることにした。 ミヤマリンドウトリカブトスペーサ、タテ
鏡平は大小の池塘が点在した湿地帯。最も大きな池塘が山荘の手前150㍍のところにある鏡池。幸運に恵まれれば水面に映る“逆さ槍”を見ることができるが、槍は中腹まで雲が下がって、水面に映っているのは雲だけだった。夕刻には山荘周辺も霧が立ち込めた。山荘の混み具合は50%以下、ゆったりと寝ることができた。

鏡池1鏡池2鏡池3スペーサ、タテ21日5前に起床し外に出る。冷気が肌をさす。スタッフの話では、朝の気温は2,3℃、晴れた日は大気冷却で氷点下に下がるという。昨夕から鏡平を覆っていた霧は晴れ、月(月齢27日ぐらい)が東の空に残っている。鏡池に行く。水面に槍ヶ岳・穂高連峰が映る。加えて月も。しばし 鏡池ならではの光景に見入る。写真はカメラのダイナミックレンジが狭いからか、オリジナルは水面の境界が分からない。PCで明るさを補正したので、空は明るくなりすぎ月もぼやけてしまった。
鏡平~弓折乗越スペーサ、タテ610山荘を出発。一面うっすらと霜が降り木道は滑りやすい。弓折岳が朝陽に輝いている。木道はすぐ終わり、低木の樹林帯になる。弓折中段を過ぎると森林限界、これから登る道が弓折乗越へまっすぐ延びている。その上は真っ青な蒼空、台風一過でもないかぎり横浜では見られない空だ。
槍穂高と鏡平(弓折乗越)槍ヶ岳・穂高連峰(花見平)白山遠望(花見平)スペーサ、タテ弓折乗越(2360m、7:25-7:30)。朝陽を背にした槍ヶ岳・穂高連峰の雄大なシルエット、鏡平にも陽が射してきた。鏡平は中空に浮かぶオアシスのような造詣だ。弓折乗越まで登れば、双六小屋まで距離はあるが(3㌔)、高低差の少ない(100m)アップダウンである。稜線を進み、今は枯草だけの花見平(7:50)。しかし 山岳風景は季節を問わず、東に槍穂高、西に双六岳。そして 双六岳と笠ヶ岳の間からは消えきらぬ雲海に浮かぶ霊峰白山。
鷲羽岳と双六小屋2鷲羽岳と双六小屋1スペーサ、タテ道はやがて稜線を離れ、(樅沢岳の)山腹を下る。鷲羽岳が姿を現す。その背後に重なるように水晶岳。見てよし登ってよし、3年前の山行ですっかり魅了された山である。 双六小屋笠ヶ岳と双六池スペーサ、タテ双六池湖畔のテント場の横を通り、鏡平山荘から3時間近くかかって双六小屋に着いた(9:00)。昨日、新穂高温泉から双六小屋はやはり無理だった。双六小屋は樅沢岳と双六岳の広い鞍部に立つ要衝の山小屋。建設中だった別棟は冬季専用の避難小屋だった。小屋前のベンチで軽食休憩後、三俣山荘へ向かう(9:20)。

双六岳三俣山荘巻道分岐スペーサ、タテ三俣山荘へのルートは3つ。イ.双六・丸山・三俣蓮華の稜線コース、ロ.双六のピークは巻く中道コース、ハ.どの山頂も通らずカールを歩く巻道コース。(ハ)を選ぶ。巻道といっても、双六岳の山頂とほぼ同じ高さの分岐まで登り(2660m)、カールへ下り(最低部2590m)、三俣蓮華の山頂近くの三俣峠まで登り返すので(2750m)、しんどさは他のコースとそれほど変わらない。コースタイムは1時間40
スペーサ、タテ鷲羽岳~三俣蓮華岳(巻道)大天井岳~唐沢岳(巻道)三俣のカール(巻道)槍ヶ岳・大天井岳(巻道)ナナカマドと三俣蓮華岳
30双六岳山頂・三俣山荘巻道の分岐(9:50)、そこからほぼ水平にハイマツ帯を進む。シーズンなら巻道コースは高山植物が咲き乱れるお花畑となる。今はミヤマリンドウぐらい。お花畑を一度見てみたいが山小屋はどれほど混むのだろう。紅葉も山の斜面が ところどころ 赤くなっているぐらいである(もっとも、今年は8月後半曇りの日が続いたので紅葉は綺麗でないかもしれない)。ならば、ライチョウが現れないかと期待したが出てこなかった。
ガレ場を下ってカールの中へ。四方展望が開けた稜線コースはもちろん素晴らしいが(3年前歩いた)、巻道コースも(花も紅葉もなくても)また楽しく面白い。前方に鷲羽や三俣蓮華、右には燕・大天井~槍の表銀座の山並み、左は巨大なスプーンでえぐったような草付の斜面。立山の山崎カールや薬師岳の金作谷カール、仙丈ヶ岳の藪沢カールなどに比べると、規模が小さく 一見 カールらしくないが、氷河の威力を今に伝える痕跡である。
三俣峠槍穂高連峰・大天井岳、常念岳(三俣峠)スペーサ、タテ巻道のラストは100mは登る急坂。喘ぎ喘ぎ三俣峠(2750m)に上がる。1155、双六小屋から2時間35、コースタイム(100)の1.5倍!! 昨日もそうであったが、槍ヶ岳・穂高連峰に雲がかかり始めた。 三俣蓮華岳三角点初秋の空(三俣蓮華岳山頂)スペーサ、タテ下から湧くのではなく、南にできた雲がゆっくりと北へ動いているのだ。この分では、三俣蓮華の山頂に着くころは雲に隠れるだろう。とりあえず写真を撮り、125、三俣蓮華岳へ。
三俣蓮華岳山頂(12:25-12:55)。槍穂高はやはり雲がかかってしまったが、ぐるり360度の大展望。

三俣カールの巻道(三俣蓮華岳山頂)北鎌尾根独標・常念岳・大天井岳(三俣蓮華岳山頂)スペーサ、タテまず南。丸山と長大な双六の頂稜、山頂部は丸山の後ろで見えない。カールの底に1本の“スジ”、歩いてきた巻道である。東へ。大天井から燕、表銀座縦走路の山並み。槍ヶ岳北鎌尾根の上に常念岳が頭を出している。
黒部源流と鷲羽岳・ワリモ岳・水晶岳(三俣蓮華岳山頂)薬師岳と雲ノ平(三俣蓮華岳山頂)スペーサ、タテ鷲羽・ワリモ・水晶。鷲羽岳と祖父岳の間の谷は黒部川源流。水晶岳・赤牛岳の稜線の先には立山が見えている!! 北には巨大な山体の薬師岳。山頂に薬師如来を祀る。薬師の前に雲ノ平が広がり、雲ノ平山荘がポツンと建っている。
太郎兵衛平(三俣蓮華岳山頂)黒部五郎岳(三俣蓮華岳山頂)スペーサ、タテそして 太郎(兵衛)平をはさんで、南西に「五郎のカール」を真正面にした黒部五郎岳。三俣蓮華岳ほど黒部川源流の峰々を眺むるに最高のポシジョンにある山はないだろう。黒部五郎だけは未踏、一度は登っておきたい。

三俣山荘鷲羽岳と三俣山荘スペーサ、タテ三俣峠でデポしておいた荷物を取って(13:15-13:25)、1410三俣山荘に入る。スタッフが『今日は混みます、夕方には団体が入るのでフトン2枚に3人でお願いします』という。昨日、(携帯が通じる)鏡平山荘から予約し「黒部川源流徒渉点の状況(水量は少なく危険なし)」を聞いたが、予約はしてもしなくても同じとのこと。また、忙しそうなスタッフに恐る恐る(明日予定の)雲ノ平山荘について尋ねると、どこの山小屋も今日と同じくらい混むだろうという返事。それはそうだ。連休中日、今日の三俣山荘宿泊者のかなりが雲ノ平山荘に移動するだろうし、太郎平・薬師沢からも来るだろう。これを聞いて、マイパートナーが雲ノ平は取りやめ、明日下山しようと言い出した。しかし、今を逃せば夢は夢と消えそう(Dream doesn't come TRUE?)。何とか説得して、“下山”を思い止まらせた。
槍穂高連峰・大天井岳(三俣山荘)槍ヶ岳アップ(三俣山荘)大天井岳(三俣山荘)スペーサ、タテ夕食前の長い時、夕食後の短い時を山荘前の広場から、超一級の眺めを見て過ごす。一時的にだが、槍ヶ岳にかかっていた雲が切れた。 三俣山荘の夕3(大天井岳)三俣山荘の夕2(鷲羽岳)三俣山荘の夕1スペーサ、タテつい槍ヶ岳に目がいくが、それに劣らぬ山が大天井岳である。みごとなピラミッド型の山容。2922m、標高も十分。表銀座縦走路と常念山脈の分岐点というポジション。また、三俣蓮華岳。標高2841m。自身カールと一級のお花畑を持ち、富山・岐阜・長野三県の県境を成し、3つの山稜~白馬から針ノ木・烏帽子と連なる山稜、立山と薬師をつなぐ山稜、穂高から槍を経て通る山稜~の接合点で、北アルプスの心臓部。美ヶ原や霧ヶ峰、草津白根山、天城万三郎岳、筑波山などがこの二山を排して『百名山』というのは驚くほかない。荒島岳に至ってはその存在すら知らなかった。
夕食スペーサ、タテ夕食は(3年前連泊したときはハンバーグとエビフライだったが)ニホンジカのシチュー。山荘のオーナー(伊藤正一)が拡大する一方の鹿の駆除対策の一つとして考案したメニュー。なかなか美味。結局、山小屋はそれほど込まず、中には三人のところもあったようだが、おおむね1区画(定員平常時3~混雑時6)二人だった。

?イワギキョウイワオトギリミヤマリンドウスペーサ、タテ花の写真…ミヤマリンドウ(カール)、イワオトギリ(カール)、イワギキョウ(三俣峠~三俣蓮華岳)、不明(三俣峠~三俣山荘) 鷲羽岳(三俣峠~三俣山荘)スペーサ、タテ
鷲羽岳の写真…鷲羽岳の名前は、三俣蓮華岳からは「鷲が羽ばたいているように」見えることから付いたという。右の羽は自分自身の稜線だが、左の羽はワリモ岳を拝借しているようだ。(撮影場所:三俣峠~三俣山荘の下り)
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